カワハギのエサ・アサリ 仕入れ編 より続きます


仕入れたアサリはザルなどに空け30分位すると、アサリが少し口を開け、殻に隙間ができてきます。

それとは別に、「海水が無い環境になるとアサリがストレスを感じ、うま味成分を出す」と、以前本で読んだことがあります。

また、水を切って冷蔵庫に入れておくか、ひたひたの海水に浸しておいても殻が少し開きます。

「殻に隙間ができる」と、アサリ剥きナイフを殻の中に差し込みやすく、アサリ剥きの効率が一気に上がります。


アサリを剥くには1粒づつ、殻に密着している貝柱を切って行くわけですが、貝柱は2本ありますので、殻の内側には4ヶ所貝柱がくっ付いていることになります。

アサリを一粒、蝶番を手前に手に取ってみると、左右に伸びた歪な楕円形をしていますが、その蝶番から遠い端の2ヶ所は形が異なっていて、一方は平たくなだらかなアウトラインを描いているの対して、もう一方は厚みがあり、尖がったような形をしています。

そのなだらかな方に水管があり、尖った方にベロの先があるのですが、なだらかな方は殻が平らで薄く、無理に貝剥きナイフを差し入れると殻が割れやすいのです。

ですから殻に厚みがあり割れにくい、尖った方からナイフを入れるのですが、そこから入れた刃は、身を傷つけないように殻の内側に密着するよう反らせながらスライドさせ、まずは平らな方の貝柱を殻の内側から切り離し、次にナイフの反対側の刃を使い逆方向にスライドさせ、平らな方の貝柱を切り離します。

コツはアサリの殻の蝶番近くにある刃先を中心に、円を描くように手首を使って貝柱を切って行くようにします。

ナイフの刃がしなってない状態や、殻の内側に刃が密着していないと、貝柱が切れて片面の殻が外れても、開いた殻にヒモが付いていたり、殻に付いている身が潰れていたり、切れてしまっていることが多くなります。


片面の殻が外れたアサリは、そのまま持ち替えずに(ここで上下を逆さにして剥く方法もある)下の貝柱も同様に切れば剥き身1粒の出来上がりです。

自分の前に小山のように盛り上げたアサリは、両手の平一杯の剥き身と、倍以上の嵩の殻とに分かれます。


最初はユックリと、「身を傷つけないように」剥いて行きます。

剥くスピードは慣れるに従い上がって行きます。


カワハギのエサ・アサリ 塩漬け編 に続きます