久し振りにあるテレビドラマを観ていたのですが、その中で「自分の無力さを知っているからこそ」という台詞が心に響きました。

それは、ある会社の社長で技術者でもある主人公本人や、開発部門の社員達を指して言った言葉でした。


釣りでも、たとえばお手本を見ながら何度も結節を練習したノットや、一生懸命ハリに結んだハリスがすっぽ抜けてしまったりした時など、自分の無力さを痛感する場面なのではないかと思います。

こう書いている僕もそんなことが幾度もありました。

それは、僕はいまだにカワハギのハリは自分で巻くことがあり、1本1本ハリスの長さを決めて仕上げて行くのですが、以前は1日の釣りで1、2度、ハリスからハリがすっぽ抜けて、丁度ブタの尻尾のようにクルンと丸まった、ハリ無しのハリスに苦笑い、いや、本心は、巻いた自分に腹立たしかったものでした。

原因は簡単、外掛け結びの1工程が間違っていた為だったのですが、その他にも原因がありました。

カワハギのハリのサイズは小さく、チモト(鈎元・ハリスを結んである部分)を摘むように強く持ちひねりながらエサ付けしていると、どうしても結び目が解ける方向にヒゲを押し込んでしまっているようで、それも原因の一つでした。

そこで、そのヒゲを幾重にも押さえる「南方延縄結び」にすることによってこれを解消、今ではハリが根掛りしてもすっぽ抜けることは無くなりました。

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釣りでも往々にして自分の無力さを感じる・・・、いや、思い知らされる場面が度々あり、その時は大いに悔しかったりするものですが、それを糧として次に繋げて行くのも釣りの面白味ではないでしょうか。