カワハギ釣りのドウツキ仕掛けは、からみ辛く張りのある、フロロカーボンを幹糸に使うのが一般的ですが、ここのところのトレンドというか、その幹糸を短く、感度を優先する仕掛けが登場しています。

PEラインに比べてフロロカーボンは、伸び率が圧倒的に違っていて、その「伸び」が、アタリをスポイルするという考え方から、幹糸部分を短くするといった発想になると考えられます。

カワハギ釣り師の中には、幹糸とリーダー、又はPEラインを接続する際、サルカンやスナップといった、いわゆる接続金具を使わない方もいらして、重みを伴う接続金具を付けなければ、それだけアタリをスポイルすることないという考え方からだと思うのです。

たとえば、接続金具の重さが、100号のオモリ位重ければ、アタリは全く感じられないのではと想像できます。


その「感度」のみを追求するとすれば、ラインには、伸びの少ないPEラインや、金属ラインなども考えられると思います。


ここで、「古きを訪ねて新しきを知る」という見地から考えてみると、もう二昔位前の話しですが、宙釣りの名手がいらっしゃいました。

その方は釣っている最中、3本のエダスの先に着いた、どの位置のエサが1つ取られたなど言い当てられる釣り師で、もちろん腕前も、記録的な枚数を釣り、乗り合い船に乗ると、はほとんど竿頭だったのです。

でも、その方のロッドは、まだAMT(スーパーメタルトップ)が開発される前のグラスやカーボントップで、ラインこそPEですが、特筆すべきは「PEラインだけだと、引きがダイレクトに伝わり過ぎるから」と、フロロカーボンの4号を、確か1.5号位と太目のPEラインに1.5m位、ショックリーダーとして付けていることなのです。


フロロカーボンの部分が長ければ長い程、その伸びによって、又は、横からの潮受けによって、微細なアタリはスポイルされ勝ちだと考えられますが、それは、持って生まれたセンス、感性なのでしょうか、その方は、そのような仕掛けで常勝していたのでした。


カワハギ釣り・感度優先の仕掛け ≪後編≫に続きます


【今後の釣り教室野ご案内】

カワハギ仕掛け作り教室 11月3日(木・祝) 高円寺・梵々さん