林良一ブログ RYO'S METHOD

テクニカル系船釣りの技術論(METHOD)や精神論をメインに、ちょこっと料理のことなども!

タグ:湾フグ考

【湾フグ考11・名手との一騎打ち<前編>】より続きます


釣り座に座ると、程なくその名手の方も乗船、予想は的中僕の左隣の大艫なのでした。

「おはようございます」と挨拶すると、「なんだ林さんか。よろしくお願いします」と、実はお互い知っている仲なのでした。


当日の大貫沖は晴れ、1投目からバリバリとフグのアタリがあり、高活性のショウサイフグの証である、誘い下げの最中、オモリが着底する前にも煩瑣にアタリがあるのです!


10投に9匹のフグを掛けるペースで、中にはカットウに2匹掛かってくることもありました。

それでもアタリが遠くなることがあり、船長は船を回しアンカリング、そこでまたバタバタと釣れてくる有り様なのです!


こうなるとエサの消費が激しく、船のそこここでエサのお代りの声が上がり、その度に中乗りさんが冷凍エビを持って船中のあっちへ行ったり、こっちへ行ったりと忙しそうなのでした。

僕はと言えば、アウェイの船宿さんという事もあり、事前に多めのエサを用意、時折クーラーから出しながら釣り進めていたのでした。


さて、正午が過ぎて終盤戦、名手方に数匹空けられながら同じペースで釣っていたところ動きがあったのでした。

僕との釣果の僅差を意識したのでしょうか、艫では中乗りさんにエサを剥いてもらいながら釣っていました。

そしてその後、船に積んであるエサが無くなってきてしまったようなのです。

沖上がりが近づき、アカエビの頭の殻をエサとして釣っている場面を横目で見ながらの釣りとなり、程なくして沖上がりとなったのでした。

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フグを入れていたバケツ、それは「酢だこ」などと印字してあるそれで、そのバケツすり切り一杯がフグだったのでした。

数では束足らず、たしか98匹だったかと記憶しています。

帰港後宿でさばいていただくと、身欠きで18Lクーラー満タン、氷が入らない程でした。

その一騎打ち、親バリ仕掛け VS. チラシバリ仕掛けだっかも知れません。

終盤に追い抜き制することができました。


ただ、僕が勝手に「一騎打ち」と銘打ってるだけで、名手の方に勝負を挑んだわけでもなく、そもそも乗り合い船で隣で釣っただけ、僕の経験談としてお読みいただけたら幸です。


これで湾フグ考は終了となります。

ここまでお読みいただき、お付き合いいただきありがとうございました。

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【湾フグ考10・実釣誘い編】より続きます


通い慣れた常宿ではなく、あまり行きつけない、いわゆるアウェイの船宿さんへ行くには多少緊張するものではないでしょうか(少なくとも僕は緊張いたします・苦笑)。

何でもネットで情報が入る世の中であり、目当ての船宿さんのHPを開けば、釣果情報の他にも所在地や地図、釣り座の確保の仕方などが丁寧に記載されており即座に分かるものではあります。

ただ、初めて赴く宿のしきたりであったり船長さん達、常連さん達とは初対面であるのです。


湾フグ釣りを始めて何年かすると、よく通う宿が数軒でき、その中で少しずつ頭角を現し始めた頃のお話しです・・・


以前行ったことはあったのですが、数年振りに向かうその船宿さん、行った頃は船にロッドを立てて場所取りをしていました。

今では宿の外に釣り座表があり、そこから札を取るスタイルになるのですが、この話はその前、船にロッドを立てて場所取りする頃なのでした。


ある日の早朝、左舷の艫が潮先と読み、まだ暗いうちに係留してある船に乗り込みましたが、目当ての釣り座には1本のロッドが立っているのでした・・・

「ん~、どうしたものか? この宿の名手のあの方かなぁ? そうだとすると、反対側の右舷艫にするか、それとも左舷艫2番で並ぶか・・・?」

と、一人薄暗い船上で腕組みしながらしばし思考を巡らせます。

当日の読みは、ほぼ下げ潮で緩い西風、その汐見と予報が的中するなら、左舷艫から角度が付いて潮が払い出して行くことになるのです。

意を決め「船の幅分を考えると、やはり左舷で並ぶか」と考え左舷艫2番の釣り座を取ったのでした。


宿に戻りゆっくりと朝食を食べていると、やはり登場いたしました、気にしていた名手の方が!

常連さんたちと挨拶を交わし、大きめな声で話している内容が聞こえてきます。

どうやら湾フグ船に乗るとのこと、隣り合わせの確率がグンと上がったのでした。


【湾フグ考12・名手との一騎打ち≪後編≫】へと続きます



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【湾フグ考9・実釣エサ編】より続きます。

竿、リール、仕掛け、エサ、エサの付け方と、準備万端、後は湾フグを釣りに行くだけです!
 

前準備として、当日の潮見、潮が速いか遅いか?釣り時間中潮の干満はあるのか?などを調べます。

例えば、「昼迄上げ潮、大潮で潮がきく」とします。

そうすると ・・・

「ポイント到着直後は潮がきているはず、オモリは6号、いや、最初は7号で様子を見よう、潮止りに向かっていくのだから、6号、5号のオモリも手元に用意しておこう」

と、繊細なアタリの湾フグのこと、その潮に合う、仕掛けが最低限落ち着くオモリの号数をチョイスしていくことが重要なのです。

また、潮止り付近にアタリが集中することも多く、出来るだけ軽いオモリを使い、より大きくフグのアタリを出すよう心掛けます。


仕掛けを振り込み、オモリ着底でゼロテンション、潮とオモリのバランスは良しとします。

ここでアタリが出れば大釣りの予感ですが、アタリが出なければ誘いにに入ります。


海底から1m位、仕掛けを上げ、ユックリゆっくり誘い下げて行きます。

あたかもエサのエビが自然落下するようにです。

そのスピードは秒速1センチ位、これは、使い終わったエビを海に放るとその位の早さで沈下していくからです。

実際に釣っていると、もうちょっと早く誘い下げてしまうものですが、その位の速度で大丈夫です。


オモリが着底する前にアタリがあることもありますが、それは活性の高いとき、または、クサフグやサバフグなどが多いようです。

オモリが着底したら、そのままゼロテンションでポーズか、2、3回誘いを入れてポーズ、この後の数秒が、最もアタリが出やすいチャンスタイムです。

まばたきもせず、息を殺し、アタリがきたら即アワセができる体制でいます。
 

アタリ→アワセ→掛からないとき、その場で仕掛けを1~2秒止め、またユックリと、誘い下げていきます。

すぐ仕掛けを下げてしまうと、アワセのため跳ね上げられたカットウよりオモリの方が先に沈んでしまい、テーリングの原因になるどころか、その状態でアタリがあっても、オモリよりカットウが上にある状態では、カットウでフグを掛けることはできません。


潮がきいてない程、大型程アタリは微細なものです。

また、大型ほど、浅い水深の為掛けてから横走りし、ヒヤッとさせられますが、これが湾フグの醍醐味の1つなのです。

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フグ刺しでも、薄作りのテッサの他、昆布〆や漬けなども大変美味、子供達に大好評なから揚げ、焼きフグ、中骨を使った骨酒など、フグをふんだんに使え、お腹一杯食べられるのは釣り師の特権ですね!



【湾フグ考11・名手との一騎打ち<前半>】に続きます





【湾フグ考8・タックル編】より続きます


外房のフグ釣りで使用するエサは概ねアオヤギであり、冷凍のものが船宿に用意してあって、バケツの海水などで解凍、暖かい季節になると割りと臭いが強く、辟易してしまうこともありました。

湾フグのエサはご存知アルゼンチンアカエビ、ボタンエビなどの生エビなのです。

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大きさ、殻を剥くか剥かないか、または、頭を付けたまま使うか等がありますが、ここでは【湾フグ考1・チラシバリ仕掛け編】での仕掛けに対応したエサについてお話ししたいと思います。

その3本のチラシバリ仕掛けをテストする毎日が続き完成度が高くなってくるにつれて、エサのサイズを気にし始めました。

最初の頃は、従来からのカットウ仕掛けで使う大きめのアカエビを船宿で買い求め、頭を取り、尾の殻を剥き大きいエビは4つに、小さいエビは3つに切り、それぞれ一個ずつハリに縫い刺ししていました。

この刺し方には2つのコツがあり、1つ目は、エビの尾は、人間の背骨にあたるところに背ワタがあり、ここから腹側に向かいスジ目が入っており、このスジ目にハリを刺すとエビが2つに割れやすいのです。

そこで、そのスジ目になるべく直角になるようハリを刺していきます。

2つ目は、エビの尾の、尾羽に近い部分より身の方が太いことを考えます。

そこで切り分けた尾の、頭に近い太い部分をオモリに近い、3本のハリ中でも1番大きなハリに刺し、一番長いハリスのハリには尻尾に近い小さなエサを刺します。

これは、潮に溶け出したエビの匂いを察知した、または、誘いをかけた仕掛けを見たフグが、体制を直して潮先から、警戒しながらエサに近づいてくると、なるべく仕掛けから離れたエサから食いに来ると考えている為です。

大きな身で匂いを拡散させ、ハリの大きさにジャストマッチな小さな身で食わすわけです。


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そんな工夫をするに従って釣果も上向いてきだし、よりハリを口に掛けることを意識し、エサのサイズダウンを考えた時期もありました。

冷凍アカエビの小さなサイズを箱買いして試すも、尾の殻が薄く、剥くのにかなりの労力を強いられこれは断念。

某スーパーで、安価で殻が剥いてある小さなアマエビの刺身用のものを発見し、二つに切って使用、これがハリ掛かりもよく使用していた時期もありました。


ただ、身が細い小型のエビなので、エサのボリュームに欠け、やはり大きな親バリには、大振りのアカエビをエサとして付けた方が、匂い、アピールの点でも有利なようなのです。

そしてそのエサですが、アタリがなく、釣れない時ほど煩瑣に交換し、いつも半透明な、匂い立つような新鮮なものを使います。

白く海水で絞まり花開いたような、海底の砂が付いてしまっているようなエビでは、グルメの湾フグのこと、隣の釣り座の新鮮なエビの方に行ってしまいます。

交換した白くなってしまったエビは取っておき、その日、食いの立つ時間がきたら混ぜて使います。

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次回は【湾フグ考10・実釣誘い編】の予定です。

【湾フグ考7・ハリ先鋭く】より続きます


「高感度」、「軽量」はもとより「極細メタルトップ」等、湾フグの人気と共に、性能のよいロッドを手に入れられるようになりました。


これは、自分で削った湾フグ竿の穂先部分です。


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余計な塗装など(自分ではできないので)せず、目感度一点張りのグラストップです。

小さなアタリの湾フグですので、軽いオモリに対応した、しなやかで誘いをかけやすい、ややオモリ負けする穂先なのです。

もちろん胴はしっかりした硬さを持ち合わせていて、アワセのパワーをしっかりカットウのハリ先に伝え、軟らかいロッドにありがちな大アワセを防ぎ、小さなストロークのアワセで確実にフグの口、あるいは皮にハリ掛りさせることができます。

湾フグロッドに関しては、市販のロッドが多くなった現在でもご自分で削る方もいらっしゃり、それだけ自分自身の「こだわり」をこの釣りに反映させている表れだと思います。

以前はこんなロッドを使っていましたが、現在は、目感度は元より手感度でもフグを掛けに行けるメタリア湾フグを愛用しています。

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繊細なアタリ+軽いオモリ+浅い水深=軽量タックル有利、という式がおのずと導き出され、リールも軽量なもの、カットウに頭部近くを掛けられると、そのまま水面に向かって泳ぐフグのこと、その際ラインが緩むことを防ぐためにもギア比が高く、ハンドル径が狭い両軸リールがおすすめです。

ダイワでは、船両軸リールのアドミラがおすすめでしょうか。

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ラインは極細PEライン。

僕は0.8号を使っていますが、同等かそれ以下の方がベターです。

ラインの先にリーダーとして、フロロカーボンの4号を50cm位結節し、なるべく軽量なスナップのみを結び、仕掛けのオモリ交換を容易にします。

僕はラインにはUVF メガセンサー12ブレイドEX+Si、リーダーにはタフロン船ハリス EXを愛用しています。



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【湾フグ考9・実釣エサ編】へ続きます



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