カワハギ釣り教室では時折、「湾フグ釣りはカワハギ釣りの裏砥ぎである」というお話をいたします。

湾フグ釣りでは主に、ゼロテンションでアタリを待つ=出す のですが、カワハギ釣りが25~30号のオモリに対して湾フグ釣りは10号以下のオモリを使うことが多く、湾フグ竿の穂先はカワハギ竿の穂先に比べかなり柔軟な作りになっているのです。


たとえば海上に風がある日、ゼロテンションをキープするには船の胴中でも、竿の振幅で1m位の補正を行いながらの状態だったとします。

カワハギ竿では、船が波で上がる時、パーミングを緩めれば、僅かにたわんだ穂先はそのままに、スーッと竿が下がって行くと思います。

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また、逆に船が下がる時は、逆転しないリールのハンドルを利用して、ラインを巻き取る時とは反対方向に、ハンドルを回すつもりで竿を起します。

ただ、カワハギ竿では僅かにたわんだ穂先をキープできても、より柔軟な穂先の湾フグ竿では竿先が振れてしまい、より難易度が高くなります。


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ですから、湾フグ竿でゼロテンションが決まれば、カワハギ竿ではより精度が高まっていることになるのです。


片刃の出刃包丁の、刃の付いている片面だけを研いでも切れることは切れますが、それだけでは刃先にかえり(バリ)が出ているもので、刃の付いていない平らな面を数回裏砥ぎしてかえりを取り去ることで抜群の切れ味となります。


「カワハギ釣りの裏砥ぎ」的要素が詰まった湾フグ釣り。

是非挑戦されてみてはいかがでしょうか。


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