【アナゴ考17・実釣アタリ、アワセ編≪後編≫】より続きます


本アタリにガッチリとアワセを入れ、もう片方の竿を静かに竿休めに置き、ラインと竿の角度は90°に、アナゴの重さを感じながら一定のスピードでリールを巻きます。

暗い海面に点滅ライトの灯りがぼんやり見えてきて、その下には元気なアナゴが掛かっていますので、竿先を下げ、リールを巻くスピードを速め、点滅ライトを竿一杯の長さ位に巻き込み、一気にアナゴを船内に抜き上げます。


仕掛けの親子サルカンの下、ハリスの上部をつかみ、アナゴバケツの中に、掛かったアナゴごと仕掛けを突っ込みます。

アナゴが掛かっている方のハリをバケツの中からハリ外しの針金の凸部に引っ掛け、次に、針金を中心にぐるっとハリを180°回すようにすると、アナゴに手を触れずしてポトンとバケツの中に落ちます。
 

ここでハリにエサを素早く付け足し再投入するのですが、エサを摘む方の親指の爪を若干伸ばしておき、さらに爪切りのヤスリで、あたかも刃を付けるように研いでおくと、人指し指の腹でエサをカットするとき切り易くなります。

仕掛けを再投入する場合なのですが、ここで仕掛けが入っている竿のラインと干渉しないよう注意し、必要あれば投入後、左右の竿を入れ替えます。


応用編として、右手の竿にアナゴのアタリがあり、アワセのタイミングを見計らっていると、左手の竿にもアタリがきたらどうするか?

そんなときは、先に本アタリがきた方の竿にアワセを入れ、もう一方の竿の本アタリでまたアワセます。

丁度竿を持ったまま万歳をする格好になるのですが、そのまま、巻きやすいほうのリール(右ハンドルの場合は左手のリール)を、両方の手に竿を持ったまま数回巻き、巻いた方の竿を竿休めに置きます。

リールを数回巻いて底を切ることが重要で、底を切って泳がせることで、掛けたアナゴが仕掛けに絡むのことをある程度防げます。

当然置いた竿の竿先は、アナゴが掛かっているので、しきりにビクビクと動きます。
 
次にもう一方の竿のアナゴを取り込み、エサ付けし仕掛けを投入し竿は竿休めに、仕掛けが沈んで行く間、もう一方の竿のリールを急いで巻きます。

今度はそのアナゴを外しながら、もう一方の竿の底立ちを取りラインを張るのです。
 

そこでまた、底立ちを取った竿にすぐにアタリがくるようであれば、その夜は大釣り間違いなし、思い出に残る夜になるはずです。


【アナゴ考・最後に】 へ続きます。