カワハギ釣り・ベストな釣り方をリサーチする 〔中編〕より続きます


「エサを盗られること」は恥ずかしい事では無く、「カワハギを釣り上げる」ということにかなり近づいていることになるのです。

反対に、エサが盗られなければ、エサを見ているかも知れませんがカワハギとの接点は無く、釣り上げることから遠い状態と考えます。

ではどうすれば?

アタリがあった状態≒エサが盗られた状態が、前記した①~⑦のどこであったのかを鑑み、そこでの誘いを早くすることによって、カワハギとの接点が生まれます。

カワハギには手がありませんので、エサには口でコンタクトしてきます。

その時、「エサ盗り名人」の異名を持つカワハギのこと、エサが食べやすい状態=カワハギの活性よりも、エサがユックリと動いている、又は止っている状態では、ハリからエサはすぐに剥ぎ取られ、いわゆるツルテンの状態となってしまいます。

そこで、エサの動きを段階的に早くしてやることで、エサ盗り名人の早さにエサの動きが近付き、並んで、追い越す辺りでアタリが出てきます。

ここでアタリとは?

カワハギの口の中に、エサに仕込まれたハリが入った状態で、仕掛けが張られ、カワハギと竿先との相対距離が変った時の重さの違いであったり、カワハギが頭を振る挙動、果ては、ハリを吸込む微細な変化、歯でハリを噛んだ感触であったりします。

幹糸が弛んでいる状態であれば、それを張る時にアタリが出ることが多く、聞きアワセをすることによって、歯の裏ではない場所にハリ掛かりさせることが大切で、ゼロテンションで幹糸が張っている状態の場合は、エサを口の中に入れたカワハギが違和感を感じるようで、エサやハリを吐き出す時間が短くなる為、短いストロークの即アワセが有効となります。


そういった、一連のリサーチからエサを盗られる状態、早さを導き出し、そのスピードを徐々に上げて行くことで、カワハギを掛けるという行為とシンクロさせて行くのです。

そんな、釣り教室でお伝えしている釣り方で、去年のDKOもファイナルに駒を進めることができましたし、よっぽどのことが無い限り、船下の攻略では、この方法を崩すことはありません。


ベストな釣り方をリサーチすることは、僕の釣りの中では、かなり重要な位置付けとなる部分となっています。

その、リサーチする時間を短くするために、釣果情報、黒潮の蛇行、水温など、予めご自宅でリサーチして分析するこが大切なことも、付け加えておきます。