【アナゴ考1・仕掛け編】より続きます


確かアナゴ釣りを始めて2シーズン目の終わり頃、その夜はアタリが少なく、やっときたアタリにも空振り、仕掛けを下すとまたアタリ→アワセ→空振り・・・、が続いていました。

食い渋り、かなりの低活性のようなのです・・・

それを見かねた船長、アタリが出ると「ちょっと竿かしてみな、ホラッ、今アタってんだろう。そしたらこう、オモリを背負って1cm浮かすんだよ(その後穂先に「クッ」とモタレが)、ヨイショ!」とアワセを入れ、リールを2、3回巻いてニコッとし、竿を手渡してくれたのでした。

その時は何か、魔法を見ているかのようでした。

 

帰宅後風呂に入りながら船長の言葉を反芻するも「揺れている船の上でオモリを海底から1cm浮かす・・・、言うは易いが自分には出来ないよなぁ・・・」と思い、船長は多分「お寺の境内にある重い釣鐘は、吊るしてあるから動かせる(揺らせる)けど、同じ釣鐘が地面にあったら動かすことは出来ない」ということを伝えたかったんだろうなぁ、などと漠然と考えていました。

 

揺れている船上でオモリを1cm浮かせていられないのであれば、中通しのオモリを使い、遊動式のオモリを作ったらどうかと思い立ち、早速釣鐘型オモリの金具部分を引っこ抜き中通しに、カーペットを砂地の海底と見立て実験してみました。

ふと手がとまり「ラインが真下に入る潮のきかないときは、釣鐘オモリのふちがハリスを踏んでしまい遊動にはならないなぁ」と考え、釣鐘オモリのふちを複数の三角形に削り取り、チューリップのような形のオモリを作りいざ実験したみました。

IMG_20200420_102031



「よしよし、ハリスが三角の切り欠きから出てる、潮止まりはこれでOK、では潮のきいているときは」と、オモリにリーダーをセットし、リーダーを45°位に傾け、エサを食いにきたアナゴが食い千切ろうと頭を振り、潮にやや流されながらの補食を演出、オモリを見ると「??????」遊動は機能してないし、斜めに立っているチューリップ型の三角のフチがカーペットに引っ掛かっては外れを細かく繰り返し「ビビビビビビ」と移動して行ったのです。


 

「ど~したもんだろう? これではエサを食いにきたアナゴに違和感を与えビックリさせてしまう。期待の遊動も全然機能してないし」と、一人苦笑いで煮詰まってしまったのです・・・。

 

早速釣り道具屋さんに行き様々な形状のオモリを物色「んっ、中通しの丸オモリ、こらなら遊動が効かなくても、砂地の海底での滑りがよいのでは? でも、小突きの時、釣鐘形よりも濁り(砂煙)が立たず、音も出ないのでは?(当時の船宿の船長は『小突く時、釣鐘オモリの底のドーム状の部分で砂泥の底を叩き濁りを出し、その時音も出る』と言っていた)」と思いつつも、号数の違う数種類を購入、早速またオモリの改造、実験に取り掛かったのでした。

 

前記と同じ実験をした結果は、潮止まり時、潮がきいている時のどちらも好感触、遊動が機能しなくてもオモリ自体スルスルと移動し不自然な挙動が出ず、ビビリは発生しなかったのでした。

1072246603_33




【アナゴ考3・遊動丸オモリ≪後編≫】へ続きます


林 良一 facebook


【RYO'S METHOD How To DVD

年間2000本ものアナゴ釣り上げた・RYO'S METHOD アナゴ仕掛け作り

RYO'S METHOD の集大成・RYO'S METHOD Compilation Film(コンピレーション フィルム)

船の流し方向を予測し有利な釣り座を導き出す・潮の流れと風向きと釣り座

湾フグチラシバリ仕掛けを解説しながら作製・RYO'S METHOD 湾フグ仕掛け作り

2度のDKO優勝に導いたノウハウが詰まったカワハギ仕掛け・RYO'S METHOD カワハギ仕掛け作り

鋭い歯を持つタチウオにハリ飲ませて掛ける・RYO'S METHOD タチウオ掛け作り

詳しい内容、お問い合わせは、ブログ右上段の「メッセージ」にてお問合せいただけたらと思います。

スマホの場合はブログ画面下端までスクロールしていただき「PCモード」にしていただくとメッセージ欄が表れます。